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2008-09-17

チョイ悪中年ライダーズ 時を越えて~大学編 Vol.8

「チョイ悪中年ライダーズ

時を越えて~大学編 Vol.8」

 (――入学編)

  

  

「エエーーー!東京じゃにゃーーのか・・」

1年浪人後・・某大学にやっと滑り込んで合格した!

てっきり関東方面にあるのかと思っていたが

そのマンモス大学は学部によって全国各地にあった!

私の受かった学部は東北の某都市だった・・

そして・・浪人のときバイクで事故り

(モンスター走行奮闘記10(時を越えて)参照)

鎖骨の針金を取る手術が残っていたため

大学合格後に1週間入院することになった・・

「おみゃーは入院しとりゃー・・わしが決めてくるでよ」

“おとん”が大学に行って入学手続きとアパートを

決めてくることになった・・

「なるだけ・・良いアパートにしてちょー!」

「何言っとるの!タダでさえ金がかかっとるのに

贅沢いっとりゃーすな」

“おかん”が口出しした・・

―――(1年留年して私学だからしょーがにゃーか・・)

「ほれじゃ・・頼むわぁ!」

  

そして数日後・・病院にて

「おーー!風呂も近きゃーし商店街も近きゃーで

ええアパートに決めてきたがね!」

“おとん”と“おかん”が勇んでやってきた・・

「ほんときゃー!」

「家賃も9千円とやっすい(安い)がや!」

「まあ!ほれだったら仕送りは5万円ぐらいでええがね!」

実際その時はいくらかかるか見当もつかなかった・・

「はよー退院したら私も一緒に行くでよ!」

「えーー“おかん”も行くんきゃー!」

「ほりゃー!1回見てこなあかんがね!」

―――(仕送りもらう身だでしゃーないか・・)と思い

「ほれじゃー・・来週行こまいか・・今週末退院だで・・」

「無理せんと・・」

「だゃーじょーぶだゃー!」

と腕を軽く回す・・

「いてててて・・」

と右鎖骨を押さえる・・

「こら・・無茶してまってはあかんがや!」

「もう・・この子はお調子もんだで・・・」

  

そして次の週・・

まる1日掛けて・・東北の某都市に着いた・・

駅から出ると・・

小さなビルが並んでいる・

百貨店がある・・

アーケードがある・・

ミスタードーナツがある・・

タクシーが結構待っている・・

人も結構歩いている・・

「結構大きな街だがね!」

「東北だでもっと田舎を想像しとったがや」

「何で行く・・タクシー乗ろまいか?(乗ろうか)」

「そんな・・もってゃーなゃー(もったいない)

こと出きんがね!」

「そこにバス亭が並んでるがね!」

バスステーションで経路を調べる・・

「これこれ・・

このバス停からのがアパートへ行くがね!」

その時・・そのバスがやってきた・・

バスの運ちゃんに

「ここに行きてゃーんだけど・・」

と親父からもらった地図を指差して

“おかん”が言った・・

運ちゃんは怪訝そうな顔をしたが・・

地図を見て・・

「このバスでええーからーー乗ってけろ!」

今度は“おかん”がぎょっとしたが・・

「これでええみたいだで・・乗ろまい!」

  

10分ぐらいバスに揺られると

小さな商店街があって・・

――店が数件並んでいて風呂屋の煙突も見える

「おめら!ここさでおりなっしょ!」

と運ちゃんが我々に向かって言った・・

「どうやら・・ここで降りやーいいみたいだがや」

と“おかん”に言いながら席を立つ・・

バスから降りるとのんびりとした空気が流れている・・

「このあたりは住宅街みたいだがね!」

“おかん”がそういって地図を見た・・

「この風呂屋の裏辺りにアパートがあるらしいなや!」

そう言ってスタスタ歩いてく・・

こちらも遅れないように小走りで付いていった・・

「ここ!ここ!これみたいだがね!」

そこにはずいぶん古ぼけた2階建てのアパートが佇んでる

「でぇーりゃー・・汚にゃーアパート!!」

「文句こくんじゃにゃー!」

(注:文句を言っていけません)

「たしか大家さんが道を挟んで居られるらしーーでよ!」

そう言って迎えの家の扉から入って・・

「ごめん下さい・・」

中はシーーンとしている・・

「無用心だなや!誰もみえへん!」

(注:無用心ですね!どなたもいらっしゃらない!)

そう言って・・こちらを向いた

一息おいて・・

「ごめん・・下さーーいーー!」

ちょっと大きな声で“おかん”が叫んだ!

「はーーーい!」

中から返事があった・・

初老の女性が出てきて

「はーい!なんだべ・・」

「あのーー先週迎えのアパートを契約したものですが」

「あーー!先週の・・ようぎだな!」

「それで・・鍵とか注意事項とか・・」

「そうだない!」

そう言って奥に引っ込んだ・・

すぐ戻ってきて・・

鍵を差し出し・・

「部屋さは2階のおぐだ!」

「はーー!」

「それじゃ・・気ーつけて住んでけろ!」

「はーー!」

そう言って奥に引っ込んだ・・

「それだけ・・」

“おかん”はボーぜんとしていたが・・

「はよ!行ってけろ!」

と・・おちょくって方言で促す・・

まだ“おかん”は動かない・・

「分からんかったら聞くでよ・・」

そういってアパートに連れて行く

アパートは2階建て・・全部で4部屋・・

入り口は1階にひとつ!階段を上がると2階にひとつ!

トイレは1階にひとつだけだった・・

トイレを開けた・・すごい臭気が身を包む・・

「めっちゃんこ・・くっしゃあーーーー!」

 (注:大変臭い匂いがしてたまりません)

そして2階の扉を鍵で開けると廊下と洗面所があった・・

〝むっ〟とかび臭い匂いがした・・

「トイレと廊下と洗面所は共同だがね!」

そう言って廊下にあがる・・

「隣は住んどーへんな!」

(注:お隣は住んでおりませんね)

“おかん”は勝手に手前の部屋を空けた・・

「俺は奥の部屋だで!

勝手に弄ってまってあかんがや!」

 (注:私は奥の部屋ですから 

勝手に開けてはいけません)

奥の部屋を空けると・・6畳1間の薄暗い部屋だった

「ここがこれから住むところだがね!」

天井にはしみがあり・・畳はちょっと擦れており・・

漆喰の壁はところどころ凸凹しており・・

南向きのすりガラスの割れ目は

セロハンテープで直してあった!

送った布団類は片隅に積んである・・

「ふーー!やっと着いたなや!」

“おかん”が畳に腰を下ろした・・

「でも・・天気が良かって良かったがね!」

「まあ!おみゃーも一服しやー!」

  

「あれが・・でぃやぁーがく(大学)かね!」

一服後は大学を散策することになった

大学行きのバスに揺られて・・

大きな橋を越えてしばらくすると

立派な校門が現れた・・

「ここで降りるみたいだがね!」

「むっちゃんこ構内は広いがや!」

正門をくぐると・・桜並木が続いている

「まだ・・桜にははやーがね!」

「桜が咲くと綺麗だがや!」

「今日はあったきゃーけど冬は雪が多いんじゃにゃー」

「雪か・・」

その後しばらく散策していたが・・

「はよ買い物に行かんと!暗くなってまってかんがね!」

「何処行こまいか?」

「駅前にダイエーがあったがね!」

「ほれじゃーー駅前に行こまい!」

  

ダイエーはアーケード街にあり

まばらの人しか居なかったが

やかん・なべ・フライパン・その他

身の回りのものと一時の食料品を購入した・・

(注:その後そのダイエーは閉店してしまった)

  

その夜・・

“おかん”が食事を作った・・

“おかん”はあまり飯を作るのは得意じゃない

簡単な炒め物とサラダだった・・

「こっちの方言はすごいがね・・ぜんぜんわっからへん!」

「なに言っとりゃーす・・

ほんなもんこっちの人が名古屋に来てまっても

    わっかーへんがね!」

 (注:何言っておりますか!

こちらの方が名古屋にいらっしゃっても

      名古屋の言葉は分からないと思いますよ)

「ほんで・・冷蔵庫は適当に買やーよ!」

「ほんな金あらすか!」

(注:そんなお金はありませんよ)

「適当に中古でも買やーー!」

「あと洗濯機とか掃除機とかもあれへんし?」

「最近はコインランドリーがあるがね!

   だし掃除なんかしたことあれせんくせに・・」

「こっすいな! ほれじゃー適当に買うがね!」

(注:ずるいじゃないか!それでは適当に買います!)

「だだくさに使わんよーにせなかんわぁー!」

 (注:いい加減に使わないようにしなさい)

「バイトもするでよ!」

「それだし・・しっかり勉強せなあかんがね!」

「わかっとるがね!」

  

そして夜は更け・・

―――(なかなか寝付かれん)・・と思い

天井の染みを見ていたが・・

急に無性に寂しくなった!

隣に“おかん”が寝ているのに・・

何故だか・・瞼に涙が溜まってきて・・

ひとしずく溢れおちて右耳に入った!

右手で拭く・・

この広い世界に自分だけしか居ないように感じた!!

  

次の日・・

“おかん”は揚々として名古屋へ戻っていった・・

まだ入学式には数日あったので・・

毎日ブラブラしていた・・

初日の夜にあったような五月病はもう襲ってこなかった

  

そして入学式の日・・

 入学式の会場の体育館にゾロゾロと入っていく

体育館は学生で混み合っている・・

土木工学科の場所に座る・・

あたりを見渡すと・・

土木科には・・いろんな奴が座っている・・

①――トッポイ銀縁のチェーン付きの眼鏡をかけた奴!

②―長髪に髭を生やした真っ赤なダウンを羽織った奴!

③――上背があり“木枯らし紋次郎”みたいな顔の奴!

④――ちょっと品が良くお金持ちのお坊ちゃん風な奴!

⑤―背は小さそうだがヤンキー風のやんちゃそうな奴!

⑥―ちょっと優男で漫画の一休さんにちょっと似た奴!

⑦――髪が茶髪でハーフっぽくちょっとやばそうな奴!

  

演題でえらそーな先生がしゃべっている・・

その言葉は右耳から左耳へと抜けていく・・

≪ああーーーあ≫

あくびが出る・・

演題の先生が〝ぎろっ〟とこちらを見る

―――(おっとヤバイ・・ヤバイ・・)

視線をかわす・・

退屈だ・・早くこの体育館から出たいのを我慢している

≪パチパチパチ≫

皆はそれぞれ席を立った・・

―――(終わったみたいだ・・)

俺も席を立ち・・帰ろうとしたとき

「おい!おまえ!小原田のあたり歩いてただろう!」

後ろから呼び止められた・・

振り向くと・・

銀縁チェーン付き眼鏡をかけた奴が立っている・・

「おう!その近くが俺のアパートだぎゃー!」

そう言うと怪訝そうな顔をして

「おめえ!何処から来たんだ?」

「俺は名古屋だぎゃー!」

「そうか・・おりゃー“坂元”!栃木の壬生からだ!」

「栃木県・・」

そのあたりの地理はまったく分からなかった・・

「小原田なら・・おりゃたちのアパートも近いっぺ!

・・・今から来るか!」

「おーー!ほれじゃあ・・お邪魔するぎゃー!」

  

そこは自分のアパートよりは幾分ましだったが

五十歩百歩だった・・

そこには何人か同じ学年の奴らが住んでいた・・

“坂元”の部屋でしゃべっていると・・

「おいィ!さかもとおぉぉ!」と

ひげ面のおっちゃん顔の奴が顔を出した。

「おめえ!だれでぇ!」

「同じ土木科の奴だ・・名古屋出身だから

     “おっちゃん”と出身地は隣同士だっけよ!」

「おーー!そーーか!俺は機械科の“井東”だ!

それで・・今日の飯はどないする!」

「“万寿園”のラーメンライスか“満腹亭”のカツカレー

                かどっちにすっぺ!」

「おい!おめーどっちがええ?」

と“坂元”がこっちを向いて言った

「そうだな・・カツカレーがええぎゃー!」

「じゃ・・そうすっぺ!」

「“具志堅”も呼ぼうぜ!」

“坂元”は隣の部屋に入っていくと・・

具志堅顔の奴が出てきた・・

“具志堅”本名――“狛野” 佐渡島出身の土木科所属

 もちろん・・元世界チャンピオンボクサー具志堅氏に

 顔が似ているためそのあだ名が付けられた・・

 性格はクーーール!

  

そして4人で“満腹亭”に行くと・・

「“タロー”がいるっぺ!」

そこで・・皆カツカレーをがっつく!

「ここのカツカレーは安くて上手いんだ

  ただ・・何の肉か分からないけどーー」

“タロー”が意味ありげにしゃべる・・

支払いをすると・・1人たったの190円だった・・

「学食より安いぎゃー!」

「いまから・・“タロー”っちに行こーぜ!」

“具志堅”が提案する・・

“タロー”の下宿は“満腹亭”のまん前で

比較的綺麗なほうだった・・

「それで・・俺のアパートはトイレが臭くってーー

  匂いが服につくもんでトイレ専用の古いジャージを

   来て用を足してるんだなや!」

皆が大笑いしている・・

その時・・“タロー”が真顔で・・

「来たー!来たー!」

と言ってうつむいてケツを上げる・・

“坂元”がケツの辺りでライターに火を点ける!

≪ブゥゥーーーウ・・ボッッ・・≫

と屁が燃えて・・臭気と焦げた匂いが漂う

皆は腹を抱えて笑っている・・

「あっはっはは!・・これは物理の実験だ!」

「君も早くこの実験をやりたまえ!」

“タロー”がまた真顔に戻って言った・・

  

そして数日後・・

あっという間に仕送りは無くなり・・

ボロい中古の冷蔵庫を開けると・・

――キュウリが1本しか無い・・

「腹が減った・・食べるもんがにゃー・・」

「“坂元”んちでも行ってみよう・・」

キュウリ1本持って出かけた・・

「おい!いるか?」

丁度“坂元”は自炊していた・・

「食材持ってきたもんで一緒に作ろうぜィ!」

大げさに・・

大き目の紙袋にキュウリ1本入れて持ってきた

「おめえ!料理できるんけ!」

「任せなよ!」

そう言って冷蔵庫を開けた・・

――本当は高校の家庭科でしかやったことが無かったが

結構いろいろな物が入っている・・

「これ・・何だーー?」

袋に入ったものを手にした

「それはマッシュポテトだ!

サラダに入れるもんだ・・」

「どうやって料理するんだ!」

「お湯を入れてかき回すだけだ!」

「ほーきゃー!」

皿にそれを入れてお湯を掛ける・・

じっと見ていたら固まってきた

「おめえ!やったことねえな!」

「こりゃ・・すぐに掻き回すんだっぺ!」

“坂元”が掻き回すが・・

「だまが出来ちまったっぺ!」

「しょーがねー!これ切ってくんろ!」

トマトを渡された・・

「ちょうどいいぎゃー!これも一緒に切るわ!」

袋からキュウリを取り出した・・

トマトとキュウリを切った・・

キュウリは何とか切ったが・・

トマトを切ると中身が出てきた!

「おめえ!下手だな・・」

「もう!・・そこに座ってろ・・」

しょうが無いのでコタツに入って座っていた・・

しばらくすると

先ほどのサラダが皿に乗ってやって来た・・

レタスの上にマッシュポテトが乗り

その上に我がキュウリが歪な姿で乗り

中身の無いトマトが乗り

その上にマヨネーズが振り掛けられていた・・

次に焼肉が出てきた・・

豚バラ肉と玉ねぎとピーマンが焼肉のたれと炒めてあり

香ばしい香りがしている・・

「飯は自分でよそいな!」

茶碗を渡された・・

ジャーを開けると湯気とともに白米が現れた・・

茶碗に山盛りによそう・・

「いただきます!」

“坂元”が嬉しそうに手を合わせる・・

「いただきますーー!」

こちらも同じように手を合わせる・・

飯を口にかきこむ・・焼肉を口に入れると・・

焼肉とたれの味がご飯に絡み合って・・

―――(美味い!!)

サラダに箸を入れる・・

―――(なるほど・・ポテトサラダの様な味がする)

しかし・・玉が出来ていて少し粉っぽい部分もあった

「ところで・・おめえ食材持ってきたって・・

            何・・持って来たんだ?」

「・・・このキュウリを・・・」

「このキュウリ1本だけか?」

「まあな!」

「おめえ!ズーズーしい奴だっぺ!」

「まあ・・良いじゃないか!

今度はこちらでご馳走するがね!」

「これは・・『キュウリ1本サラダ事件』だっぺ!」

「・・・」

  

そして・・この

「チョイ悪中年ライダーズ 時を越えて~大学編」

は始まった・・

  

 

PS この物語はドキュメンタリーではなく

           作者が勝手に執筆したものです。

   よって登場人物や出来事・言動など

       事実と相違いたしますのでご了承下さい。

  

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コメント

CANさま。こんにちは(^_-)-☆ しばらく音沙汰がなかったので、どうなさったのかしら?と心配しておりましたが、「新作」を執筆していらっしゃったんですね!

投稿: ニューハーフA | 2008-09-18 07:51

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